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冬に靴下を履いて寝るのはダメ?冬、足が冷えて眠れない時の快眠方法!!

最終更新日:2023.11.10

冬に靴下を履いて寝るのはダメ?冬、足が冷えて眠れない時の快眠方法!!

ベッドや布団に入っても、足先や指先が冷えてなかなか眠れない…。寒い冬は、身体の冷えが原因で寝つけなくなる人も多いのではないでしょうか。また、寒いからといって靴下を履いたまま寝ていませんか?実は、靴下を履いたまま寝ると快眠できなくなる可能性が高くなります。

今回は、睡眠アドバイザーとしての知識を織り交ぜつつ、靴下を履いて寝た時のデメリットや、寒い冬に快眠する方法などを詳しく解説していきます。

冬の寒さで睡眠の質が低下していると感じる人は、良質な眠りを得るためにも最後までお読みくださいね。

パーソナル睡眠アドバイザー 健康管理士一般指導員 小田健史

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

睡眠栄養指導士

小田 健史

健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!

<資格>
一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
 睡眠栄養指導士® 中級
 パーソナル睡眠アドバイザー®
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
 健康管理士 一般指導員

冬は睡眠の質が低下する?寒いと寝られないのはなぜ?

冬になると、寝つきが悪くなったり、寝ている途中で何度も目が覚めたりといった、睡眠トラブルに悩まされる人が増えると言われています。その理由の1つとして考えられるのが、就寝時の室温が低すぎることです。

睡眠時の室温が人体に与える影響について調べた実験でも、寒い環境であるほど深睡眠の出現率が減少し、睡眠の質が低下したことが明らかになっています(※1)。

冬は睡眠の質が低下する?寒いと寝られないのはなぜ?

また、女性に多いのが冷え性です。成人女性470名(20歳~60歳)を対象に行った調査では、冬の就寝前に冷えを感じる人が最も多いことが分かりました。また、冷えを感じる部位としては「足」と回答した人が80.9%、次いで「手」が51.5%でした(複数回答)。このことからも、冬の就寝時に足の冷えを感じる人が多いことが分かります(※2)。

足や手が冷えていると、深部体温を下げるための熱放出が出来ないために寝つきが悪くなります。詳しくは、次の章でお伝えしましょう。

※1:井上莉沙, et al. "寝室内環境が睡眠の質に与える影響 (第6報) 異なる季節における寝返り後時間経過を考慮した人体熱負荷が睡眠に及ぼす影響." 空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和元年度大会 (札幌) 学術講演論文集 第 6 巻 温熱環境評価 編. 公益社団法人 空気調和・衛生工学会, 2019.

※2:今井美和, 赤祖父一知, and 福西秀信. "成人女性の冷えの自覚とその要因についての検討." 石川看護雑誌 4 (2007): 55-64.

靴下を履いたまま寝るのはNG?靴下を履いて寝るのがダメな理由

冬場は足が冷えて眠れないため、靴下を履いて寝る人も多いようです。しかし、快眠のためには靴下を履いて寝るのは控えましょう。

その理由は、寝る時の体温変化と関係しています。

眠りにつくとき、身体の中心部の体温(深部体温)は低下。一方、深部体温を下げるために手足からは熱が放出されます。しかし、靴下を履いて寝ると放熱が妨げられ、深部体温が下がりにくい状態に。深部体温が下がらないと深い眠りに入りにくく、睡眠による疲労回復効果や記憶の整理・保存、成長ホルモンの分泌量などに悪影響を及ぼすのです。

靴下を履いたまま寝るのはNG?靴下を履いて寝るのがダメな理由

ただでさえ、冬は睡眠の質が低下しがちです。良質な眠りを得るためにも、靴下を履いたまま寝ることは避けましょう。靴下を履くなら、入浴後の湯冷めを防ぐ目的で。ベッドや布団に入ったら脱ぎ、裸足で就寝することをおすすめします。

また、電気毛布や電気アンカを一晩中つけっぱなしで寝るのも同様です。電気毛布や電気アンカは布団の中を温める目的で使用し、寝る時はスイッチをオフにしましょう。

足が冷えて眠れない場合は、ゆるめのレッグウォーマーを使ってみませんか。レッグウォーマーなら足首を温めつつ、足先からの放熱を邪魔しません。肌触りが良いレッグウォーマーで、冬の睡眠時間を快適にしてください。

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寒い冬でもぐっすり眠れる方法

足だけではなく、顔や髪の冷えもスムーズな入眠を妨げる要因です。そこで、次は足以外の冷え対策に役立つグッズや快眠できる環境についてお伝えします。

寒さを防止するのに効果的なグッズを活用したり、安眠をもたらす睡眠環境を整えたりすることで、冬の睡眠の質が向上して朝までぐっすり眠れるようになります。

寒い冬でもぐっすり眠れる方法

①ゆるめのネックウォーマーや肩当てで首・肩を保温する

掛け布団のすき間から冷気が入ると、首元や肩が冷えて寝つきが悪くなります。また、寒いと首や肩が縮こまり、血行が悪くなって肩こりを引き起こす原因に。

就寝時に首や肩を温めると血行改善やリラックス効果が得られます。寝る時に使うネックウォーマーや肩当ては、薄手で背中まで覆える長めのものが良いでしょう。

②寝る前に目を温める

就寝前に目を温めると、リラックスによって副交感神経が優位になり、スムーズな寝つきが促されます。血行が良くなるため、眼精疲労にも効果的です。

③ナイトキャップで頭を冷えから守る

布団から出ている頭は、どうしても冷えてしまいます。また、冬は空気が乾燥して髪もパサつきがち。乾燥した髪は、枕との摩擦で傷みやすくなります。

ナイトキャップは、防寒だけでなく髪や頭皮の潤いを守るのにも効果的です。シルクのナイトキャップなら保湿性が高く静電気が起こりにくいため、美髪効果も期待できるでしょう。

④マスクをして寝る

成人男性を対象にした立体形状マスクを装用した時の睡眠調査で、呼気によって常にマスク内が加湿され、12名中6名の睡眠深度が深くなったという結果が出ています(※)。

部屋の乾燥は、寝ている間に喉をいためる原因となります。喉の乾燥は風邪をひく大きな要因でもあるため、マスクをして寝ることで寒さ対策だけでなく風邪予防にもなるでしょう。

肌への負担が気になる人や息苦しさを感じやすい人は、肌触りが良く保湿性が高いシルクや綿素材のマスクを選ぶと良いでしょう。マスクの中には、首元まで覆えるネックウォーマーを兼ねた製品も販売されています。

※:久保伸夫, et al. "O-44. 立体形状マスク睡眠時装用のコンプライアンスと咽頭所見および睡眠状態への影響." 口腔・咽頭科 21.1 (2008): 74-74.

⑤寝る前に部屋を暖めておく

温熱環境条件は睡眠に大きな影響を及ぼし、低すぎる室温は睡眠の質が低下する要因の一つです。睡眠に適した室温は20℃前後、湿度は50%~70%程度とされています。就寝前に部屋を暖めておくことで、寝つきが良くなる効果が期待できます。

ただし、一晩中つけておくと部屋が乾燥してしまうため、寝た後はすぐにエアコンが切れるようにタイマーをセットしておきましょう。

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どうしても眠れないならホットワインもおすすめ

身体が冷えて眠れないなら、温かいドリンクを飲むのも快眠につながる有効な手段です。

寒い冬、特におすすめなのがホットワイン。ホットワインは身体を温める効果が高く、ヨーロッパでは風邪のひきはじめに飲まれることが多い飲み物です。ほかにもポリフェノールによる美肌効果や、アンチエイジング効果も期待できます。

どうしても眠れないならホットワインもおすすめ

作り方は、とっても簡単。耐熱マグカップまたは耐熱グラス1杯の赤ワインにハチミツを小さじ1杯、シナモンやクローブ、すりおろしショウガなどのスパイスを好みで加えて、電子レンジ(600W)で1分程度加熱するだけです。吹きこぼれないように注意し、吹きこぼれた場合は加熱を停止しましょう。

しかし美味しいからといって、飲みすぎるのはNGです。アルコールは寝つきを良くしますが、量が多いと眠りを浅くします。カップ1杯もしくはグラス1杯程度にとどめておきましょう。

冷え対策をして冬でも良質な睡眠を

今回は、冬の寒さで足が冷えて眠れない夜の対策法や、冬にぐっすり眠るための方法などについてお届けしました。

寒い冬場は靴下を履いたままで眠りたくなりますが、良質な眠りを得るためには靴下は脱いで、レッグウォーマーを代わりに着用するようにしましょう。大切なのは、足先や指先からの放熱を妨げないようにすることです。

睡眠の質が低下しがちな冬を、万全の冷え対策で乗り切りましょう。

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