最終更新日:2024.12.06
「疲れているのに、布団やベッドに入ってもなかなか寝つけない…。」
そんな経験をしたことがありませんか?
また、「明日のために早く寝なければいけない」と焦るほど、目が冴えて寝られなくなってしまったことがある人も多いでしょう。
そこで今回は「一瞬ですぐに寝る方法」と題して、寝られない時に一瞬ですぐに眠れる方法やコツ、睡眠の質を上げる方法について解説します。
寝つきの悪さや睡眠の質が悪いと感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事の執筆者
グリーンハウス株式会社
睡眠栄養指導士
小田 健史
健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!
<資格>
・一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
睡眠栄養指導士® 中級
パーソナル睡眠アドバイザー®
・特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
健康管理士 一般指導員
目次
それでは早速、一瞬ですぐに寝ることができる方法を紹介します。
ベッドや布団で簡単に実践できる方法ばかりですので、眠れない夜に試してみてくださいね。
アメリカ陸上競技界に数々の名選手を送り出した敏腕コーチにして心理学教授であったバド・ウィンター(Bud Winter)により考案された入眠方法で、「軍隊式睡眠法」とも呼ばれています。
やり方
統合医療の世界的第一人者であるアリゾナ大学のアンドルー・ワイル博士が編み出した腹式呼吸法です。
腹式呼吸には副交感神経を優位にする効果があり、興奮した身体や心をリラックスへと導きます。
やり方
Twitterで「10分以内に寝落ちする裏技」として話題になった睡眠法です。
眠れないことに悩む人々が実践し、その効果の高さが評判となりました。
やり方
元々は軍隊やスポーツ選手が集中力を高めるために使う方法ですが、睡眠にも効果的です。
数セット繰り返すことで、心拍を整え、不安を軽減します。
規則的なリズムが、眠気を誘うのに効果的です。
やり方
ヨガで使われる呼吸法で、体と心のバランスや自律神経を整える効果が期待できます。
リラックス感が得られるだけでなく、脳の左右のバランスを整えるのにも効果的です。
やり方
ヨガのポーズの一つ「シャバーサナ(屍のポーズ)」は、一日の終わりにおすすめの安眠に効果的なポーズです。
こわばった体を緩ませ、全身のバランスを整えます。
ポイントは、そのまま寝ないこと。
リラックス感を味わったら、ベッドや布団に入って寝ましょう。
やり方
手のひらや足の裏など、眠れるツボは全身に点在しています。
睡眠に効果的なツボを指圧したり温めたりすることで、すぐに眠れるようになるでしょう。
眠くなるツボ!寝れない時に眠気を誘う安眠のツボ10選 >>詳しく見る
眠れない時は、冷却ジェルを使用した枕や氷枕などで頭を冷やすのも有効です。
人は眠りにつく際、深部体温は低くなり、逆に手足は放熱のために温かくなります。
ある実験では、頭をわずかに冷やすことが深い眠りに重要であることが分かる結果が報告されています(※1)。
手や足、耳や唇など特定の部位には、動静脈吻合血管(AVA血管)という血管が通っています。
AVA血管は開大時には約25㎛~150㎛にもなる太い血管で、体が温まると拡張して血流が増加し、皮膚表面からの熱を発散させて体温を調節します(※2)。
手のひらを冷やすとAVA血管を通る血液も冷やされて深部体温が低下するため、寝つきが良くなるのです。
※2:平田耕造. "I. 皮膚血流調節の温熱生理学." 繊維製品消費科学 36.1 (1995): 12-17.
すぐに寝る方法で入眠するのも一つの手段ですが、毎晩のように寝つけない場合は注意が必要かもしれません。
寝床に入ってもスムーズに寝られないのは、「入眠障害」という不眠症の症状の一つです。
寝られなくなる代表的な原因について解説します。
ストレスを抱えていると、心身の様々な機能を調整している自律神経がバランスを崩します。
自律神経が乱れると、交感神経の作用で体が常に興奮した状態になり、就寝時刻になっても寝られなくなります。
また、睡眠ホルモンである「メラトニン」の原料となる「セロトニン」の分泌量も減少し、不眠症状のほかに抑うつ状態やイライラ感などメンタル面にも影響を及ぼします。
さらに、ストレスを感じると「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンが多量に分泌されます。
コルチゾールは代謝促進などに関わる重要なホルモンですが、ストレスが蓄積している状態では正常に働きません。
その結果、不眠やうつ症状が引き起こされ、コルチゾールの過剰な分泌を招くという悪循環に陥るのです。
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スマートフォンやタブレットの画面から出ている光は「ブルーライト」と呼ばれ、目の奥まで届くほど強いエネルギーをもっています。
就寝前にブルーライトを見ると、脳が昼間と勘違いをして睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を抑制。
メラトニンには体内時計を調整したり、強い抗酸化作用によってアンチエイジング作用をもたらしたりする効果があるため、分泌量が少なくなると朝起きられなくなる、老化が進行するなどの影響が表れます。
覚醒効果があるカフェインを夕食時間以降に摂取すると、交感神経を活発にして寝つきを悪くしたり、中途覚醒の回数を増やしたりします。
カフェインが含まれる主な飲み物は、コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、栄養ドリンクです。
また、チョコレート(特に高カカオチョコレート)にもカフェインが含まれているため、夕食後のデザートとしてチョコレートを食べるのは避けた方が良いでしょう。
抹茶を多く使用したスイーツもカフェイン成分が多いため、夜のデザートには不向きと言えます。
眠る直前に入浴して熱いお湯に浸かると、交感神経が刺激されて寝つきが悪くなります。
寝つきを良くして眠りの質を高めるためには、就寝時間よりも2時間ほど前に、38℃前後のぬるめのお湯へ10分以上入るのがおすすめです。
休日に寝だめする習慣をつけてしまうと、体内時計がずれる原因となります。
こうした体内時計のずれは「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)」と言われ、1度ずれると元通りになるまで時間がかかります。
体内時計が狂うことで平日の就寝時間が遅くなり、朝起きられなくなる可能性も。
こうした事態を防ぐためにも、寝だめによって平日と休日の起床時間を2時間以上ずらさないようにしましょう。
女性ホルモンの変動や「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」、糖尿病、アレルギーによる痒み、夜間頻尿など身体的な問題によって、寝つきが悪くなることがあります。
その場合は、病気の治療を行うことが不眠改善への糸口となるでしょう。
入眠方法の工夫とともに行いたい、睡眠の質を高める生活習慣を紹介します。
すぐにできる簡単な方法ばかりですので、朝までぐっすり眠るために実践してみませんか。
起床してすぐに朝日を浴びることで、体内時計がリセットされて生活リズムが整うようになります。
睡眠の質を高める朝食の食材として積極的に使いたいのが、セロトニン生成に欠かせないアミノ酸「トリプトファン」を含む乳製品や卵、大豆製品です。
また、トリプトファンがセロトニンに変化する際に必要なビタミンB6も同時に摂取しましょう。
納豆や豆腐の味噌汁、バナナとヨーグルトの組み合わせがおすすめです。
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朝から午後、夕方から夜と、時間帯によって目に入る光の色を変えることで、体内時計の乱れが改善されて自律神経が整い、睡眠の質が向上します。
夜はコンビニなど明るい場所を避け、室内照明もオレンジ色などの暖色系にしましょう。
寝つきが悪く夜に十分な睡眠をとれなかった場合、日中に強い眠気を感じることが少なくありません。
その場合は、体内時計が乱れて睡眠の質が低下している可能性も。
昼寝ができる環境であれば、12時から午後3時の間に15~30分程度仮眠することで、夜の睡眠不足による睡眠負債を返すことができます。
ただし、30分以上の昼寝は夜の睡眠に影響を及ぼすため、長く寝すぎないようにしましょう。
早く眠るために睡眠薬の服用を考える人もいるでしょう。
しかし、睡眠薬には副作用や依存性があり、市販品といえども自己判断で服用するのはおすすめしません。
睡眠薬を飲む前に、まずは睡眠サポート成分が配合されたサプリを試してみるのも有効な方法です。
今回は「一瞬で寝る方法」を中心に、寝つきが悪くなる原因や睡眠の質を高める方法についてご紹介しました。
眠る方法を知っているだけで、寝つけない夜でも焦りや不安を感じることが少なくなります。
眠れない時は、今回ご紹介した「一瞬で寝る方法」を実践してみてくださいね。