最終更新日:2024.12.17
冬の睡眠は、布団に覆われている体は温かくても、空気にさらされている顔や頭は冷えて寝つけなかったり、夜中に目覚める回数が増えたりして眠りが浅くなりがちです。
また、朝も寝室が冷え切っていて、布団から出るのがつらいですよね。
かといって、暖房をつけたまま寝ると「空気が乾燥して喉や肌に悪い」「電気代が高くつきそう」など、気になる点も…。
そこで今回は、寒い冬でもぐっすり眠れる効果的なエアコンの使い方や注意点、快適な睡眠環境を整えるための具体的な方法を分かりやすく解説します。
冬の寒さに負けず、質の高い眠りを手に入れるためのヒントがきっと見つかりますよ!
この記事の執筆者
グリーンハウス株式会社
睡眠栄養指導士
小田 健史
健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!
<資格>
・一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
睡眠栄養指導士® 中級
パーソナル睡眠アドバイザー®
・特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
健康管理士 一般指導員
目次
寝る時に理想的な室温とされているのは、18〜22℃です。
また、WHO(世界保健機関)は、冬の室温について18℃以上に設定することを強く勧告しています。
ところが実際には、日本の家の平均室温は居間が16.8℃、脱衣所が13.0℃、寝室は12.8℃でした(2019年調査/厚生労働省)。
寝室は18℃を大きく下回り、理想的な室温とはいえません。
そのため、暖房をつけて部屋を暖めてから寝るのは、冬の睡眠の質を高めるためには有効な手段なのです。
しかし、エアコンをつけたまま寝ると部屋が乾燥して、朝起きた時にのどの痛みを感じたり、肌がカサついたりします。
部屋の中が乾燥していると、風邪やインフルエンザなどの感染リスクが上昇するため、適度な湿度が必要です。
理想的な温度で睡眠の質を高めつつ適切な湿度を保つために、暖房をつけて寝る際は以下のような工夫を取り入れましょう。
寝る時にエアコンをつける場合は、寝床に入る30分程度前から寝室を暖めておくことで寝つきが良くなる効果が期待できます。
就寝後、2時間程度で暖房のスイッチが切れるようにタイマーを設定しておけば、深夜に寒さで目が覚めることなく、心地良く眠れるでしょう。
また、起床時間の1時間ほど前にエアコンのスイッチが入るようにセットしておけば、目覚めの時間に向けて体温が上昇し、スッキリと目覚められます。
「寒くて布団から出られない」という事態も避けられるはずです。
エアコンを稼働させると空気が乾燥しやすくなり、喉や肌に負担がかかります。
睡眠時の湿度を40〜60%に保つためにも、加湿器を使用したり、濡れタオルや水を入れた容器を枕元に設置したりして乾燥を防ぎましょう。
寝る時に暖房を使う時は、設定温度を20℃前後に設定しましょう。
20℃を超えると寝床内の温度が上がって寝苦しさを感じたり、眠りが浅くなったりする可能性が高くなります。
良い睡眠を得るためには、寝室の温度を上げ過ぎないことがポイントです。
冬の夜を快適に過ごすためには、エアコンの使用と合わせて、寝具や生活習慣を工夫することが重要です。
次は、睡眠時のエアコンの使用と合わせて行うことで、睡眠の質をより高められる効果的な方法を紹介します。
寝つきの悪さで悩んでいる人は、寝室の温度を暖房で上げるだけでなく、就寝前の時間も温かい部屋で過ごしましょう。
就寝前の時間を暖かい部屋で過ごした人は、寝床に入ってから眠りにつくまでの時間を指す「入眠潜時」が短いことが、ある研究で明らかになっています。
特に冷え性の人は、就寝前に暖かくした部屋で過ごすと寝つきが良くなる可能性が高いことが示される結果が出ました(※)。
保温性に優れた羽毛布団やフリースのパジャマなどを使用すると、体全体を効率よく暖められます。
特に体温が奪われやすい足元をしっかり保温することで、エアコンが切れた後でも朝までぐっすり眠れるでしょう。
湯たんぽは持続的に心地よい暖かさを提供し、特に冷えやすい足元をピンポイントで暖めてくれます。
また、電気を使わないので安全性が高く、乾燥の心配もありません。
熱くなりすぎないよう、タオルや専用カバーで包んで使用してください。
窓やドアの隙間から冷気が入ると室温が下がり、快適な環境が保てません。
断熱シートや厚手のカーテンを使うと外気温の影響を軽減できます。
寝室のドア下や窓の隙間にスポンジパッドを設置するのも、冷気の侵入防止におすすめです。
温かい飲み物(ホットミルクやハーブティー、白湯など)を寝る前に摂取すると、内臓が温まり、体全体の血行が促進されます。
これにより、リラックス効果が高まり、寝付きが良くなります。
ただし、カフェインを含む飲み物(コーヒーや緑茶)は避けましょう。
今回は、暖房をつけたまま寝る時のポイントや注意点などについて紹介しました。
寒い冬は、寝床内の温度と寝室内の温度差が大きいため、顔や頭が冷えて中途覚醒や熟眠障害などといった不眠症状が表れやすい季節です。
また、冬はメンタル面でも不調を感じる人が多い時期でもあります。
睡眠の質と精神的不調は密接に関係しているため、眠りの質が悪いと抑うつ状態など心の問題が起こりやすくなります。
良質な眠りを得るためにも、睡眠時に暖房を適切に使用して快適な睡眠環境を整えましょう!
冬の睡眠の質をさらに高める方法として、良い眠りをサポートする成分が配合された睡眠サプリメントを活用するのもおすすめです。
自分に合う方法で、寒い冬の夜でも毎日ぐっすり安眠してくださいね。
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