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サーカディアンリズム(概日リズム)とは?体内時計の働きと生活リズムを整える方法をわかりやすく解説

最終更新日:2023.12.18

サーカディアンリズム(概日リズム)とは?体内時計の働きと生活リズムを整える方法をわかりやすく解説

「サーカディアンリズム(概日リズム)」は、体内時計による1日周期の生体リズムです。

睡眠にも大きく関係しており、このサーカディアンリズムが乱れると睡眠障害を引き起こすこともあります。

こちらの記事では、サーカディアンリズムの仕組みや睡眠への影響、生活リズムを整える方法などについて睡眠アドバイザーとしての知識を織り交ぜつつ、わかりやすく解説いたします。睡眠のリズムでお悩みの方はぜひ最後までお読みください。

パーソナル睡眠アドバイザー 健康管理士一般指導員 小田健史

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

睡眠栄養指導士

小田 健史

健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!

<資格>
一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
 睡眠栄養指導士® 中級
 パーソナル睡眠アドバイザー®
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
 健康管理士 一般指導員

サーカディアンリズムとは?

「サーカディアンリズム」とは、体内時計による1日周期の体内リズムを指し、日本語では「概日(がいじつ)リズム」と呼ばれます。

「サーカ」はラテン語で「約、おおむね、おおよそ」という意味の「circa」、「ディアン」は同じくラテン語で「1日」という意味の「dies」に由来しています。これにより、「サーカディアンリズム」は「おおむね1日のリズム」という意味となります。

サーカディアンリズムは人間以外の動物や植物、菌類などにも存在し、様々な生命活動に関係しています。温度変化や光がない状況でも働くことから、生物そのものが持っている機能と考えられています。

人間においては眠りと覚醒、体温、血圧、ホルモン分泌、自律神経などを調整する働きがあります。

サーカディアンリズムの周期

サーカディアンリズムの周期

サーカディアンリズムは、地球の自転周期に合わせた「1日」を周期として生体リズムを生み出しています。

しかし正確にはぴったり24時間のサイクルではなく、実際の周期には24時間とのずれがあります。

人間の実際のサーカディアンリズムの周期は、個人差もあり24時間から25時間、平均で24時間15分程度であることが研究で明らかになっています(※)。

この24時間との周期のずれを上手く修正できない状態が長期間続くと、ますますリズムが崩れていくことになります。

※:Blue light has a dark side,Harvard Health Publication,2015,9,2

サーカディアンリズムの乱れによる睡眠障害

サーカディアンリズムの乱れによる睡眠障害

サーカディアンリズムは常に一定ではなく、外部の刺激や季節、行動などの環境によって変化することがあります。

一般的に「時間差ぼけ」と呼ばれる「時差障害」の症状は、時差のある海外に旅行をすることにより体内時計のリズムが崩れたことによって引き起こされます。

このように、サーカディアンリズムの乱れが原因で発生する睡眠リズムの障害を、「概日リズム睡眠障害」と呼びます。

主な概日リズム睡眠障害のタイプ
名称 主な原因 主な症状
時差障害 時差がある海外との往来により、昼と夜の体内時計周期がずれてしまう 夜になっても寝付けない、就寝中に目が覚める
交代勤務障害 看護婦などの仕事で日中と夜間の交代勤務を行うことにより、寝る時間が一定しない 就寝時に寝付けない、勤務中に眠気に襲われる
睡眠相前進症候群 加齢により生体リズムの周期が短くなる 夕方や夜の早い時間帯に眠くなり就寝時間が早くなる、夜中や早朝に目が覚める
睡眠相後退症候群 夜更かしや体内時計の遅れにより寝る時間が遅くなる 朝の早い時間帯に起きることが難しくなる
不規則型睡眠覚醒パターン 脳梗塞などにより体内時計の調整機能が弱まる、長期療養により社会的接触が少なくなる 睡眠と起床が不規則になり、1日に何度かに分けて睡眠をとるようになる
非24時間睡眠覚醒症候群 昼夜逆転の生活が続くことにより、体内時計のリセットが難しくなる 眠りにつく時間帯が毎日約1時間後退していく

サーカディアンリズムとホルモンの関係

サーカディアンリズムと睡眠の質には、「セロトニン」と「メラトニン」というホルモンが大きく関係しています。

  • 覚醒と睡眠に関わるホルモン

    • セロトニン:頭を覚醒させ心のバランスを整える作用を持つ「幸せホルモン」
    • メラトニン:体温を下げ眠りを誘う作用がある「睡眠ホルモン」
    • セロトニンを原料にして、メラトニンが作られます。

セロトニンは光を浴びる事で神経が活性化し、分泌量が増えます。逆にメラトニンは光の影響で分泌が抑えられ、暗くなると増える仕組みになっています。

また、光を浴びてから約14~16時間後にメラトニンの分泌が増加する仕組みになっています。

覚醒と睡眠に関わるホルモン「セロトニン」と「メラトニン」

この仕組みをつかさどるのは、脳の中に存在する「視交叉上核」というサーカディアンリズムの中枢にあたる領域です。

視交叉上核は目から光の情報を受け取り、同じく脳に存在する「松果体」という器官に送ります。情報を受け取った松果体は、セロトニンをもとにメラトニンを分泌させます。

ホルモンの乱れがサーカディアンリズムの乱れに繋がる

日中にセロトニンが分泌されることでしっかりと覚醒し、夜間にメラトニンが分泌されることでよく眠ることができます。

セロトニンとメラトニンの分泌が低下することは、サーカディアンリズムの乱れに繋がります。

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サーカディアンリズムを整える方法

日中のセロトニン、夜間のメラトニン分泌を促進することにより、サーカディアンリズムを整えることができます。

サーカディアンリズムを整える方法

太陽の光を浴びる

午前中に太陽の光を浴びることはセロトニンの分泌を促し、しっかりとした目覚めに繋がります。

また朝にカーテンを開け日光を浴びることで、24時間~25時間周期である体内時計をリセットすることができます。

この体内時計をリセットして24時間周期に合わせてくれる行動や物事を「同調因子」と呼び、日光による刺激がもっとも効果が高いです。

日中に日光を浴びる時間は30分程度で十分に効果があります。夏場は紫外線も強いため15分程度、秋から冬場、また曇りの日は光の量が少なくなるため少し長めに行うほうが良いでしょう。

夜間に強い光を浴びる事を避ける

メラトニンは、暗くなり光の刺激が少なくなることで分泌が増えます。夜間は目に入る強い光の量を減らすことが大事です。

スマートフォンやパソコンなどの画面から発する「ブルーライト」は日光の紫外線に近い性質を持ち、メラトニンの分泌を抑制します。寝る前はなるべく使用を控えたり、画面の明るさを抑えるようにしましょう。

部屋の照明も、青白い光よりもオレンジ色の光のほうがメラトニンの分泌に影響を与えにくいです。リモコンで明るさや色の調整ができるタイプや、間接照明もおすすめです。私はリビングと寝室にスマホに対応したスマートライトを取り付け、夜になると50%以下の明るさでオレンジ色になるように設定しています。また、朝起きる時間に自動で点灯させることもできるので便利です。

適度な運動を行う

一定のリズムで行なう適度な運動が、セロトニンの分泌を高めることが分かっています。

リラックスして毎朝15分程度のウォーキングを行ったり、難しい場合は室内でラジオ体操や足踏み運動をするといった方法がよいでしょう。

食生活を整える

セロトニンは食べ物から摂取できる「トリプトファン」というアミノ酸をもとに作られます。

トリプトファンを多く含む食品と、トリプトファンからセロトニンを生成する際に必要となるビタミンB6を含む食品を積極的に摂ることがおすすめです。

  • トリプトファンを多く含む食品

    • 乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルトなど
    • 豆製品:納豆、豆腐、豆乳、味噌、ピーナッツなど
    • 赤身魚:マグロ、カツオなど
    • その他:バナナ、卵、ごまなど
  • ビタミンB6を多く含む食品

    • 脂身の少ない肉類:豚ヒレ、豚ロース、牛ランプ、鶏肉などの赤身肉、レバーなど
    • その他:にんにく、玄米、抹茶など

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サーカディアンリズムを整えて快適な睡眠を

サーカディアンリズムを整えて快適な睡眠を

睡眠の時間や質に影響を与えるサーカディアンリズム。

体内時計は一度リセットしても、不規則な生活によりまた乱れやすい性質を持っています。

ぜひ今回ご紹介した方法を継続して、整ったリズムを維持するようにしましょう。

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