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睡眠の質を上げる方法!朝までぐっすり寝るための快眠のコツ

最終更新日:2023.10.11

睡眠の質を上げる方法!朝までぐっすり寝るための快眠のコツ

健康長寿を目指すために大切なのが、栄養バランスが取れた食事と適度な運動、そして質が高い睡眠時間です。規則正しい生活リズムで毎日を送ることが、健康への近道!でも、朝までぐっすり眠れない夜もありますよね。

今回は睡眠アドバイザーとしての知識を交えつつ、睡眠の質を上げる方法についてご紹介します。「最近、朝までぐっすり熟睡できていない」「寝ても疲れがとれない」と思っている方は、これからご紹介する朝までぐっすり寝るための快眠のコツを参考にしてくださいね。

パーソナル睡眠アドバイザー 健康管理士一般指導員 小田健史

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

睡眠栄養指導士

小田 健史

健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!

<資格>
一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
 睡眠栄養指導士® 中級
 パーソナル睡眠アドバイザー®
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
 健康管理士 一般指導員

「質の良い睡眠」って具体的にはどんな眠りのこと?

「質の良い睡眠」って具体的にはどんな眠りのこと?

コロナ禍以降、睡眠に対して関心を寄せる人が増加しました。その理由として、生活スタイルの変化や様々な自粛、行動制限などによるストレスや不安などで、寝つきの悪さや眠りの浅さを感じる人が多くなり、これまでよりも「眠りの質」を重視する傾向が強くなったためと思われます。

ところで「質の良い睡眠」とは、具体的にはどのような眠りを指すのでしょうか?

厚生労働省が公表した「質の良い睡眠の評価指標」では、以下のような眠りの状態を“質の良い睡眠”として示しています。

  • 質の良い睡眠の評価指標(要約)

    1. 昼と夜のメリハリが明瞭であること
    2. 体内のリズムが安定していて、睡眠―覚醒のサイクルの規則性が確保されていること
    3. 必要な睡眠の量(時間)が確保され、日中に過度の眠気や意図しない居眠りが生じないこと
    4. 睡眠中のノンレム―レム睡眠のサイクルが規則的で、中途覚醒が少ないこと
    5. 体温の上昇など、覚醒に向けて身体の準備が整った頃に起床できること
    6. 寝つきが良く、寝起きが時間的にも主観的にも良好であること
    7. 睡眠について主観的な満足度が得られていること
    8. 日中に過度の疲労感がないこと
  • 参考:厚生労働省「より健康的な睡眠を確保するための生活術」

中でも特に注目したい項目が、4番の「睡眠中のノンレム-レム睡眠のサイクルが規則的」です。

睡眠関連の記事で、まず目にするキーワードと言っても過言ではない「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」。この2種類の睡眠状態にどのような違いがあるのか、ご存知ですか?

  • レム睡眠とは

    • レム睡眠の「レム」とは、英語で「眼球が素早く動く」(Rapid Eye Movement)という意味。これは、レム睡眠時には眼球が活発であることが由来となっています。
      レム睡眠時は、緊張状態にある体がリラックスして疲労を回復するほか、脳が働いて記憶の整理や定着を行います。体は休んでいても脳は覚醒しているため、いわゆる「金縛り」を体験するのはレム睡眠による影響がほとんどです。
  • ノンレム睡眠とは

    • 脳を休ませて深い睡眠状態になるのが「ノンレム睡眠」です。入眠して最初に訪れるのがノンレム睡眠で、一気に深い睡眠状態に入ります。ノンレム睡眠の中でも、最も深い眠り状態を「N3」または「ステージ4」「深睡眠」と呼んでいます。
      入眠してからの約90分間に訪れるノンレム睡眠の深さが眠り全体の質を左右すると言われ、その90分間には「眠りのゴールデンタイム」という呼び名も。ノンレム睡眠時には成長ホルモンなどが分泌され、体内の機能を整えます。

私たちは、眠っている間に「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を、約90分ごとのサイクルで交互に繰り返しています。目覚めに向かって、次第に深いノンレム睡眠から浅いノンレム睡眠がだんだん増え、さらにレム睡眠の割合が徐々に増して覚醒へと至るのです。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル

三島和夫. 眠りのメカニズム. e-ヘルスネット 図4: 夜間睡眠パターン 厚生労働省 (2021)」を基に作成

睡眠の質を悪くする生活習慣

睡眠の質を高めるためには、まず何が眠りの質を低下させるのかを知ることが大切です。日常で何気なく行っている生活習慣の中に、睡眠の質を悪くする要因が潜んでいるかもしれません。一緒にチェックしてみましょう。

朝起きてもカーテンを開けないままで過ごしている

睡眠についての基礎知識として覚えておきたいのが、質の良い睡眠には“幸せホルモン”とも呼ばれる「セロトニン」、セロトニンを原料に生成される“睡眠ホルモン”の「メラトニン」が欠かせないということです。

セロトニンは日中に多く分泌され、朝日を浴びてから約15時間後にメラトニンの生成をスタート。メラトニンが正常に分泌されると、レム睡眠とノンレム睡眠が規則正しいサイクルで繰り返す質の高い眠りを得られます。

しかし、カーテンを開けず室内に太陽光が差さないままでいると、セロトニンの分泌が始まりません。当然、メラトニンの分泌量も減って、その夜は寝つきが悪くなります。睡眠の質を向上させたいなら、朝起きたらまずカーテンを開けることを習慣づけましょう。

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休みの日は、平日よりも2時間以上長く寝ている

起床時間が2時間以上変動すると、眠気を感じる時間にもずれが生じて就寝時間が遅くなります。就寝時間が遅くなると、目覚める時間も後ろへずれます。そうなると体内時計がずれて、自律神経が乱れる原因に。一度体内時計がずれると、元に戻るまで時間がかかります。

食事の時間が毎日ずれている

食事の時間が毎日不規則だと、体内時計がずれて交感神経と副交感神経が上手く切り替わらなくなります。

食事の時間が毎日ずれている

夕食後にコーヒーなどカフェインが多いものを飲んでいる

覚醒効果があることで知られるカフェインは、血中に溶け込んでから1時間程度で血中濃度が最大になります。血液中に溶け込んだカフェインは身体中に分散して、交感神経を刺激し、身体を興奮状態に。すると就寝時間になっても眠気を感じず、寝つきが悪くなって睡眠の質を低下させます。

カフェインが多く含まれる飲み物は、就寝時間の4時間前から飲まないようにしましょう。

就寝時間のすぐ前に熱いお風呂に入っている、または入浴はシャワーだけ

人は入浴によって体温が上昇し、上がった体温が下がっていく過程で眠気を感じます。しかし、熱いお湯に浸かると交感神経が昂り、脳を覚醒状態に。

副交感神経を優位に働かせて寝つきを良くするためには、就寝時間の2~3時間前に38℃前後のお湯に10分間以上浸かると効果的です。熟睡効果が高まり、質の高い睡眠を得られます。また、シャワーだけでは体温が上昇しにくいため、湯船に浸かるのがおすすめです。

ベッドや布団の中でもスマホを見ている

スマートフォンやパソコンの画面から発せられる強い光は「ブルーライト」と言って、交感神経を刺激して脳を興奮状態にします。また、ブルーライトを浴びると脳が「今は昼間だ」と勘違いし、メラトニンの分泌がストップ。寝られなくなります。

良質な眠りのためには、就寝時間の2時間程度前からスマホやパソコン画面を見ないようにしましょう。

ストレスがたまっている

日常のイライラや心配ごと、不安な気持ちも寝つけない原因になります。寝つきが悪いと睡眠全体の質が低下し、さらに大きなストレスを抱えてしまうという悪循環に。

ストレスで寝つきが悪くなる理由は、自律神経の乱れによるものです。人はストレスを感じると、身体が緊張状態となります。そのため、自律神経が覚醒状態の交感神経からリラックスモードの副交感神経へうまく切り替わらず、入眠し辛くなるのです。

>ストレスがたまっている

いかがでしたか?睡眠の質が悪い日々が続くと、身体的には不眠による肥満や、肥満を原因とする生活習慣病、こころの病気としては適応障害や重度のうつ病に繋がる危険性が低くありません。

当てはまる項目があった方は、睡眠の質を上げるためにも生活習慣を一度見直すことをおすすめします。

睡眠の質を上げる簡単快眠テクニック5選!

>睡眠の質を上げる簡単快眠テクニック5選!

それでは、睡眠の質を高めて熟睡する方法をご紹介します。どの方法も簡単に実践できるものばかりですが、効果は絶大です。すぐに生活習慣に加えて、朝までぐっすり眠れる毎日を目指しましょう!

①目覚めたらすぐにカーテンを開ける

眠りを誘うホルモン・メラトニンが、その材料であるセロトニンから分泌され始めるのは、太陽光を浴びてから約15時間後。そのため、目覚めてすぐに日光を浴びて体内時計をリセットすることが睡眠の質を高めることに繋がります。

休日でも、起床したらすぐにカーテンを開けて日光を浴び、体内時計を整えましょう。

②歯磨きなど繰り返す動作を一定のリズムで行う

一定のリズムで反復する動作は、セロトニンの生成を活性化します。歩行や咀嚼、歯磨きなど、1日のうちで同じ動作を繰り返すことは意外に多いもの。一定のリズムをキープして行うだけで、快眠効果が期待できます。

③入浴は就寝時間の2~3時間前にぬるめのお湯で

自律神経が交感神経から副交感神経へとスムーズに移行するために、大切な役割を果たすのがお風呂。就寝時間の2~3時間前に、体温より少し高い38℃前後のお湯に浸かることで、副交感神経が優位に切り替わります。入浴時間は、10分以上を目安に。

>入浴は就寝時間の2~3時間前にぬるめのお湯で

④就寝の1時間程度前にホットミルクを飲む

睡眠の質を高くする栄養素の一つに、アミノ酸の「トリプトファン」があります。トリプトファンはセロトニンやメラトニンを分泌するために大きな役割を果たしますが、体内では生成されません。また、トリプトファンがセロトニンに変化する際には、ビタミンB6が必要不可欠です。

トリプトファンを多く含む食品の代表格は、牛乳をはじめとした乳製品。また、バナナにはトリプトファンとセロトニンの両方が多く含まれています。ホットミルクに少しのバナナを加えれば、ほんのりとした甘さでリラックス効果も高まり、快眠できるでしょう。

⑤GABAが含まれる食べ物を摂取する

近年、ストレス緩和効果があるとして注目を集めている栄養素が、「GABA(ギャバ)」です。GABAは天然アミノ酸の1つで、正式名称はガンマアミノ酪酸(γ-Amino Butyric Acid)。緊張をほぐして身体をリラックスさせ、睡眠の質を上昇させる効果が報告されています。

GABAが豊富に含まれる食べ物は、トマトやメロン、チョコレート、発酵食品など。食事からの摂取が難しい方は、簡単にGABAを摂取できる睡眠サプリを活用するのもおすすめです。

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朝までぐっすり寝る方法で身体もココロも健康的に!

朝までぐっすり寝る方法で身体もココロも健康的に!

今回は、睡眠の質を上げる方法についてご紹介しました。睡眠というと、つい長さばかりを気にしがちですが、大切なのは質です。

質の高い睡眠を得ることこそが、健康への近道と言っても過言ではありません。記事で取り上げた生活習慣の改善や、朝までぐっすり寝る方法を実践して、熟睡できる快適な毎日を送りましょう。

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