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寝ても寝ても眠い原因は?眠気の原因と対策

最終更新日:2023.09.15

寝ても寝ても眠い原因は?眠気の原因と対策

「ちゃんと寝たのに、昼間に眠くて仕方がない」「早く眠ったのに、仕事中に強い眠気を感じて効率が上がらない」「睡眠時間を8時間以上とったのに、眠すぎて授業に集中できない」など、寝ても寝ても眠いという経験をしたことがありませんか?特に女性は、寝ても寝ても眠気がとれない症状に悩まされることが多いようです。

今回は睡眠アドバイザーとしての知識を交えながら、寝ても寝ても眠い理由とその対策法について、詳しくご紹介します。

睡眠時間を十分にとっているのに、昼間に強い眠気を感じて困っているという人は、ぜひ最後まで読んで眠気解消のヒントを見つけてくださいね。

パーソナル睡眠アドバイザー 健康管理士一般指導員 小田健史

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

睡眠栄養指導士

小田 健史

健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!

<資格>
一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
 睡眠栄養指導士® 中級
 パーソナル睡眠アドバイザー®
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
 健康管理士 一般指導員

寝ても寝ても眠い原因

寝ても寝ても眠い原因

寝ても寝ても眠気がとれない原因として、睡眠の質が低下している可能性やホルモンによる影響、病気などが考えられます。

ある程度の睡眠時間を確保しているにも関わらず、日中にひどい眠気が表れるという症状に悩まされている人は、まず眠気が起こる原因を探ってみましょう。

①生活習慣

朝起きてもカーテンを開けない、朝食を食べない、コーヒーやエナジードリンクといったカフェインが多い飲料を夕方以降に沢山飲む、入浴はシャワーだけで済ませる、寝る前にタバコを吸う、寝つきを良くするために就寝前にお酒を飲む…。そんな生活習慣に心当たりがありませんか?

これらは全て睡眠の質を低下させる要因です。特に、寝る前のお酒はリラックス効果をもたらしてくれますが、眠りを浅くして睡眠の質を悪くします。

②睡眠環境

寝ても寝ても眠い人は、睡眠に適した環境で眠れていないかもしれません。寝室の温度が高すぎる・低すぎる、適切な湿度が保たれていない、明るすぎる、外からの騒音や一緒に寝ている人のいびきがひどいなど、安眠を妨げる原因は様々です。

落ち着いて寝られない環境では、いくら睡眠時間を長くとっても熟睡できません。

③女性ホルモン

女性の多くが抱える悩みに、生理前は寝ても寝ても眠いという症状があります。

生理前は女性ホルモンの1つである黄体ホルモン「プロゲステロン」の分泌量が増加し、体温が上昇します。スムーズな入眠と良質な眠りに必要な条件は、就寝時に深部体温が低下すること。しかし、生理前はプロゲステロンが多く分泌されて体温の高い状態が続くため、睡眠に向けての体温調整が上手くいかずに睡眠の質が低下するのです。

また、もう一つの女性ホルモンである卵胞ホルモン「エストロゲン」には、自律神経を調整する働きがあります。エストロゲンは生理前に分泌量が減少するため、寝ようとしても身体をリラックスモードにする副交感神経への切り替えが出来ません。その結果、寝つけなくなる、眠りが浅くなるなどの症状を引き起こします。

さらに、生理前はストレス緩和作用があるアミノ酸「GABA(ギャバ)」の分泌量も低下。イライラや不安感などメンタルにも影響が出て、寝つきが悪くなります。

女性ホルモンの影響による不眠は、更年期を迎えた女性にも多く見られます。

40代半ば以上の閉経が近付いた更年期の女性は、エストロゲンの減少によって自律神経が乱れがち。ほかにも更年期障害の「ホットフラッシュ」による身体のほてりやのぼせ、頭痛、不安感なども加わって睡眠の質が低下します。熟睡感が得られず、寝ても寝ても眠い状態に悩まされることになるのです。

④ストレス

ストレス

寝ても寝ても眠い原因には、ストレスによる入眠障害や中途覚醒、熟眠障害の可能性もあります。

入眠障害・中途覚醒・熟眠障害はいずれも不眠症の症状で、ベッドや布団に横たわってから寝付くまでに30分~1時間以上かかったり、眠っている途中で何度も目覚めたり、しっかりと睡眠時間をとっているにも関わらず目覚めた時に「良く寝た」「眠ってスッキリした」という熟眠感を得られない、などです。

ストレスの蓄積によって不眠症状が引き起こされる理由には、自律神経が関係しています。

ストレスがたまっていると、就寝時間になっても交感神経が優位なままで、身体や脳が興奮した状態が続きます。そうなると寝つきが悪くなり(入眠障害)、寝つけたとしても中途覚醒や熟眠障害で眠りが浅くなって翌日に強い眠気を感じさせるのです。

ぐっすり眠れない人急増中?それはセロトニン不足が原因かも… >>詳しく見る

⑤病気

十分な睡眠時間をとっていても強い眠気が生じる裏に、何らかの病気が隠れている場合があります。

日中に眠気を引き起こす可能性がある病気には「睡眠時無呼吸症候群」や「糖尿病」、「過眠症(ナルコレプシー、特発性過眠症)」、「うつ病」などがあります。

また、服用している薬剤の副作用によって、寝ても寝ても眠気がとれない場合も。眠くなる副作用が報告されている薬剤の中で身近なのが、花粉症や鼻炎、蕁麻疹などの治療に用いられるアレルギー薬の「抗ヒスタミン剤」です。抗ヒスタミン薬を服用している時は、車の運転などは控えましょう。

寝ても眠気がとれない時の対処法

寝ても眠気がとれない時の対処法

昼間に眠くなった場合、眠気覚ましのガムを食べたり、カフェインが多く入ったコーヒーやエナジードリンクを飲んだりといった対処をする人も多いのでは?しかしそれでは、根本的な睡眠不足の解決には至っていません。

寝ても寝ても眠いと感じる日が続いている場合、睡眠不足が蓄積して病気の発症リスクを高める「睡眠負債」がたまっている可能性も考えられます。そのため、ちゃんと寝ていても日中に眠気を感じる人は、睡眠の質を高めることを意識しましょう。寝ても寝ても眠気がとれない人におすすめの対処法をご紹介します。

①体内時計を整える

睡眠の質が低下する大きな原因の一つが、体内時計の乱れです。起床・就寝、食事などを毎日同じ時間に行うことで、体内時計のリズムが整って睡眠の質が改善されます。

生活時間が不規則な人は、朝起きて早いうちに太陽の光を浴びることを意識してみましょう。朝日には体内時計をリセットする作用があるだけでなく、良質な睡眠をもたらすホルモン「メラトニン」の原料となる物質「セロトニン」の分泌をスタートさせる効果もあります。

②食事を3食きちんと摂る

昼に感じる眠気の中でも、特にランチ後は眠気が強くなります。昼食後に眠気がひどくなる原因には、食事から摂取した炭水化物などの糖質による血糖値の急上昇と急下降が関係しています。

この血糖値変動は「血糖値スパイク」と呼ばれ、糖尿病や高血圧の発症リスクを高めるため注意が必要です。朝食を摂らなかった場合、昼食後に血糖値スパイクが起こりやすいことが研究により明らかになっています。また、同研究によって1日3食摂った場合は睡眠効率が一定し、良質な睡眠を確保できたことも分かりました(※)。

③夕食以降のカフェイン摂取を避ける

眠気覚ましの効果があるとして知られる成分・カフェイン。

ある実験では、無糖ブラック缶コーヒーを就寝の4時間前に飲んだ場合、就寝途中に目覚める中途覚醒は3回以上、2時間前に飲んだ場合は4回以上覚醒したという結果が報告されています。睡眠の質を高めるためには、就寝の4時間前からカフェインの摂取を控えましょう。

④就寝時間にこだわらない

寝ても寝ても眠い人は、自分に適した睡眠時間を確保できていないかもしれません。

必要な睡眠時間は年齢や遺伝子など、個人によって異なります。「〇時までに寝て〇時間の睡眠時間を確保しなくては」と就寝時間にこだわるあまりに、自分にとって必要な睡眠時間とズレが生じて睡眠の質が低下する可能性があります。

ここで、厚生労働省健康局が公表した「健康づくりのための睡眠指針 2014」が掲げる「睡眠12箇条」の中から、睡眠時間について掲げられた内容をご紹介します。

  • 睡眠12箇条 第5条

    • ・年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
    • ・必要な睡眠時間は人それぞれ
    • ・睡眠時間は加齢で徐々に短縮
    • ・年をとると朝型化 男性でより顕著
    • ・日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番

「理想の睡眠時間は1日8時間」と昔から言われてきましたが、睡眠12箇条でも示されているように、必要な睡眠時間は人それぞれです。就寝時間にこだわると「早く寝なければ」と気持ちが焦ることで、却って寝つけなくなります。

また、睡眠時間を長くとろうとして、眠気を感じていないのにベッドや布団でダラダラと時間を過ごすのも、睡眠の質を低下させる大きな要因に。就寝時間にこだわるのをやめれば、眠りの質が高くなるかもしれません。

※:山口曜子, and 岩﨑賢一. "2型糖尿病患者の食事回数による血糖変動と睡眠への影響-1 事例をとおして." 大阪市立大学看護学雑誌 18 (2022): 03.

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寝ても寝ても眠い人は睡眠障害に注意を!

寝ても寝ても眠い人は睡眠障害に注意を!

寝ても寝ても眠い人は、睡眠の質を向上させることが日中の眠気解消につながるでしょう。しかし、生活習慣の改善やストレスを緩和する対策を行っても効果がない場合は、睡眠障害に陥っている危険性があります。

特に、過眠症の代表的な疾患である「ナルコレプシー」の場合は、眠気を感じるだけでなく場所や状況に関係なく眠り込んでしまいます。また、自覚はなくても「うつ病」になっている場合も。これらの病気が原因の場合は、医師による診断が必要です。思い当たる症状がある人は、早めに医療機関を受診しましょう

睡眠の質を簡単に向上させる方法の一つとして、深い眠りをサポートする成分が配合された睡眠サプリをとり入れるのもおすすめです。

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