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朝スッキリ起きる方法!朝からつらい・だるいのはなぜ?

最終更新日:2023.06.19

朝スッキリ起きる方法!朝からつらい・だるいのはなぜ?

朝起きるのがつらい、目覚めてすぐから身体がだるい、頭がぼんやりして目が覚めない…。

忙しい毎日に追われる中で、スッキリと起きられなくて一日中だるさや眠気といった不調を感じている人もいるのではないでしょうか?

今回は睡眠アドバイザーとしての立場から、朝スッキリと気持ちよく起きられる具体的な方法や、睡眠の質を高める習慣などをご紹介します。

パーソナル睡眠アドバイザー 健康管理士一般指導員 小田健史

この記事の執筆者

睡眠栄養指導士

小田 健史

健康食品の開発や販促に12年以上携わる中で、ストレスや不安感から睡眠不足に悩まされ続けた自身の睡眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士 中級」の資格を取得。
自らの知識と経験を基に機能性表示食品「睡眠体験」を開発するとともに、多くの悩める方々へ睡眠栄養指導士として睡眠の改善に関する情報を随時発信中!

<資格>
一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
 睡眠栄養指導士® 中級
 パーソナル睡眠アドバイザー®
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
 健康管理士 一般指導員

朝起きるのがつらい、スッキリ目が覚めないのはなぜ?

朝起きるのがつらい、スッキリ目が覚めないのはなぜ?

起床時から身体のつらさや重さ、だるさを感じる人は、睡眠の質が低下しているかもしれません。眠りの質が低いせいで、本来は睡眠中に回復されるはずの疲労感やリフレッシュ感が得られていない可能性があります。

それでは、気持ちよく起きられない具体的な原因について考えていきましょう。

①睡眠時間が不足している

朝スッキリと目覚められる理想的な睡眠時間は、個人によって異なります。しかし、1日に7時間~8時間程度の睡眠時間を確保すれば、日中に強い眠気を感じたり、睡眠不足による体の不調を感じたりすることは少ないでしょう。

近年の研究結果では、日常的に7時間前後の睡眠をとっている人ほど生活習慣病になるリスクが低いという研究結果が出ています(※)。朝スッキリ目覚めるためはもちろん、健康のためにも1日7時間前後は眠れるようにすることが大切です。

※時間栄養学による生活習慣病の予防 体力科学 第63巻 第3号 293-304(2014)

②ストレスがたまっている

ストレスがたまると、脳を覚醒・興奮させる交感神経が働いて寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりして睡眠の質が低下します。また、眠る前にイヤな出来事や不安に感じることを思いだすのも、眠りの質を悪くする要因です。ベッドに入ったら、できるだけ何も考えないようにしましょう。

③入浴はシャワーだけで済ませている

シャキッと目覚めるためには、寝つきを良くすることも大切です。そこで見直したいのが、入浴時間。ヒトはゆっくり湯船につかることで体温が上昇し、入浴後に上がった体温が下がっていく過程で眠気を感じます。しかし、シャワーだけでは体温が上昇しにくいため、寝つきが悪くなります。

朝に気持ち良く目覚めるためには、就寝時間の2~3時間前に38℃前後のお湯に10分間以上浸かると効果的です。

④生活のリズムが不規則

不規則な生活を送っていると、体内時計がずれて朝起きるのがつらくなります。起床や朝・昼・夜の食事時間、就寝など、毎日できるだけ同じ時間帯に行うことで自律神経が整い、スッキリ目覚められるようになります。

⑤寝る直前までスマホを見ている

スマホを見ながら寝落ちしていませんか?スマートフォンやパソコンの画面から発せられる光(ブルーライト)は、交感神経を刺激して脳を興奮状態にさせるため、寝つきを悪くしたり、眠りを浅くしたりします。

また、スマホの明るい画面を見ることで脳が「今は昼間だ」と認識して、睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌をストップ。睡眠の質が悪くなり、朝起きられなくなるのです。

ぐっすり眠れない人急増中?それはセロトニン不足が原因かも… >>詳しく見る

起きてすぐに実践したい、スッキリ目覚める4つの方法

起きてすぐに実践したい、スッキリ目覚める4つの方法

「起きた時からもう疲れている」「何となく身体がだるい」「全身が重い」という人におすすめなのが、朝の身体を目覚めさせる4つの方法!簡単に実践できるので、明日の朝から早速始めてみませんか。

①コップ1杯の水を飲む

目覚めてすぐの水は、睡眠中に身体から蒸発した水分の補給と、交感神経を活性化するのに効果的です。

水を飲むと胃腸が動き始め、自律神経も副交感神経から交感神経が優位に切り替わって身体が活動モードに切り替わります。ただし冷たい水は胃腸に負担をかけるので、常温の水を飲むようにしましょう。

②カーテンを開けて朝日を浴びる

朝の光は、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を停止させて、幸福ホルモンと呼ばれる神経伝達物質・セロトニンの分泌をスタートさせます。セロトニンは分泌され始めてから約14時間~15時間後にメラトニンを分泌し始めて、睡眠の質を向上させます。

朝陽を浴びることで体内時計もリセットされて、頭も身体もシャキッと目覚められます。

③寝床の中で軽く手足のストレッチをする

すぐに起き上がるのではなく、ベッドや布団に横たわったまま軽く身体を動かすのもおすすめです。

目覚めのストレッチとして簡単にできるのが、手のグーパー運動。仰向けに寝たまま、両手を天井に向けてグーとパーの動きを30回ほど繰り返します。もし余裕があれば、足の指も同じようにグーとパーの動きをしてみましょう。

④目覚ましの音をリズム感がある自然の音にする

スマホのアラーム音を目覚ましに使っている人も多いのでは?色々な音からアラーム音を選べて便利ですが、選んだ音によってはなかなか目が覚めなかったり、不快感を覚えたりする可能性があります

そこでおすすめなのが、小鳥のさえずりや川のせせらぎといった、緩やかなリズムが感じられる自然の音です。心地良さを感じられる音を朝一番に聞けば、一日快適に過ごせるでしょう。

「小鳥のさえずりや川のせせらぎなどのような穏やかな音では目が覚めない」という人は、好きな曲を目覚ましに設定するのがおすすめ。お気に入りの音楽は覚醒効果を高め、ぼんやりとした頭をシャキッと目覚めさせてくれます。

起床時のだるさを防ぐために実践したい、寝る前の習慣

起床時のだるさを防ぐために実践したい、寝る前の習慣

スッキリ目覚められないのは、睡眠の質が低いことに起因する場合がほとんどです。睡眠の質を高めて「グッスリ眠れた」という熟睡感が得られれば、目覚まし時計に頼らずとも自然に目が覚めるようになります。

次は、今夜からでも夜のルーティンワークに取り入れられる、睡眠の質を向上させる習慣をご紹介します。

①就寝の約1時間前にホットミルクを飲む

牛乳には、アミノ酸の「トリプトファン」が含まれています。

睡眠ホルモンのメラトニンは、幸せホルモンと呼ばれる神経伝達物質・セロトニンが原料となって生成されます。そのセロトニンの原料となるのが、トリプトファンなのです。トリプトファンは体内では生成されないため、食事からの摂取が必要です。

ホットミルクはトリプトファンを摂取できるだけでなく、内側から身体を温めることで緊張した身体と心をほぐします。睡眠の質を高めて目覚めを良くするためにも、夜の飲み物は覚醒作用があるカフェインが入ったコーヒーや紅茶、眠りを浅くするアルコールを避けて、ホットミルクがおすすめです。

②ヨガのポーズでリラックス

寝る前に簡単なヨガのポーズを行うことで、副交感神経が優位になります。安眠を誘うラベンダーやベルガモットなどのアロマを焚きながらゆったりヨガを行えば、リラックス効果がさらに高まって睡眠の質が向上するでしょう。

簡単にできるリラックスヨガポーズ「チャイルドポーズ」

ヨガをしたことがない人でも簡単にできる「チャイルドポーズ」は、身体の緊張をほぐすだけでなく、気持ちを安定させる効果があります。

チャイルドポーズ
  • チャイルドポーズのやり方

    1. 足の親指を重ねないように正座をします。
    2. 両手を前方の床につきます。
    3. 両手を前に滑らせながら、骨盤から身体を折り曲げるようにして、お腹と太ももをくっつけていきます。
    4. おでこを床につけます。肩に力が入らないように注意しましょう。
    5. 腹式呼吸で、吸う時にお腹と背中を膨らませて、吐きながら肩と首の力を抜いてください。
    6. 10回程度呼吸を繰り返したら、背骨を下から積み重ねていくようにゆっくりと身体を起こします。
    7. 両手を前方の床につきます。
  • ※おでこが床につかない人は、手を重ねた上におでこをのせてください。

③アロマでリラックスする

香りによって睡眠の質が向上することが、さまざまな研究によって明らかになっています。

眠りの質を高める効果が高い香りとして、リラックス作用で知られる「ラベンダー」、ストレスを緩和する「ベルガモット」、緊張をほぐすセドロールという成分を含有した「ヒノキ」が挙げられます。アロマオイルをティッシュやコットンに一滴たらして、枕元やサイドテーブルに置くだけで心地良い気分で眠れるでしょう。

④ベッドに横たわって腹式呼吸

眠るためにベッドや布団に横たわったら、腹式呼吸でリラックス感を高めましょう。腹式呼吸をすると副交感神経を優位になって、寝つきが良くなります。

  • 眠る前におすすめ!腹式呼吸のやり方

  • (各秒数は目安)

    1. 寝具の上で横になり、4秒程度かけて鼻から息を吸ってお腹を膨らませます。
    2. 6~10秒程度かけてゆっくりとお腹の中にたまった息を鼻から吐き出します。この時に、おへその5㎝程度下にある「丹田(たんでん)」を意識すると、インナーマッスルも鍛えられます。

睡眠の質を高めて深く眠り、朝スッキリ目を覚ます方法とは? >>詳しく見る

目覚めの良い朝を迎えて元気な一日を!

目覚めの良い朝を迎えて元気な一日を!

朝スッキリ目覚められると、気持ちが良いものです。逆に、目覚めが悪いと朝の準備に時間がかかり、朝食を食べる時間がなくなってしまう人もいるでしょう。

朝食を食べないと体内時計が乱れて不眠症になったり、高血糖になって生活習慣病を発症したりするリスクが高くなります。

一日のパフォーマンスを上げるためはもちろん、健康寿命を延ばすためにも、起きた時から疲労感を感じる・身体がだるくて重い・頭がぼんやりするという人は、睡眠の質を高めるための生活習慣を実践してみませんか。

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