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最終更新日:2025.05.21
「ぐっすり眠れない」「疲れが取れない」「寝ても眠い」。
このような悩みを抱える現代人は少なくありません。
その原因は“睡眠時間の長さ”ではなく、“睡眠の質”にあります。
そして、その鍵を握っているのが「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のバランスです。
本記事では、レム睡眠とノンレム睡眠のメカニズム・役割・理想的な割合について、分かりやすく解説。
さらに、質の高い眠りを得るための生活習慣や栄養サポートまでご紹介します。
最近、睡眠の質が低下していると感じている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事の執筆者
グリーンハウス株式会社
睡眠栄養指導士
小田 健史
健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!
<資格>
・一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
睡眠栄養指導士® 中級
パーソナル睡眠アドバイザー®
・特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
健康管理士 一般指導員
目次
レム睡眠は「急速眼球運動(Rapid Eye Movement)」の略称で、睡眠中に目が激しく動く特徴的な状態です。
夢を多く見るのもこの時期で、脳が非常に活発に働いています。
レム睡眠は浅い眠りに分類されますが、記憶の整理や感情の処理など脳のメンテナンスに欠かせません。
レム睡眠は、浅い眠りであるために外部からの刺激で目覚めやすい状態ですが、脳は活発に動いています。
1. 記憶の固定と整理
日中に得た情報や経験を整理し、長期記憶へと定着させます。
これにより学習効果が高まり、脳の情報処理能力が維持されます。
2. 感情の処理
精神的ストレスの軽減や感情の安定に関与し、うつ症状や不安障害の予防にも重要です。
3. 夢の生成
脳が活発に働くため、鮮明な夢を見やすい睡眠段階でもあります。
レム睡眠は睡眠サイクルの約90分ごとに訪れ、成人では1回あたり15〜30分、合計で睡眠時間の約20〜25%を占めます。
特に朝方に長くなる傾向があり、この時間帯に目覚めるとすっきり起きやすいともいわれます。
ノンレム睡眠は「非レム睡眠」とも呼ばれ、眠りの深さに応じて4段階に分類されます。
深いノンレム睡眠は身体の修復と回復に欠かせず、成長ホルモンの分泌も活発になる時間帯です。
ノンレム睡眠はレム睡眠と対照的に脳の活動が抑えられ、体の修復と成長に専念する時間です。
段階は浅い順にステージ1から4まであり、ステージ3と4は「徐波睡眠」と呼ばれる最も深い眠りの段階です。
この深い眠りの間に、
・筋肉や組織の修復
・免疫機能の強化
・成長ホルモンの分泌促進
・疲労回復
が促進されます。
特に子どもや若者にとって成長ホルモンの分泌は重要で、睡眠の質が健康や発育に直接影響します。
大人でもこの深いノンレム睡眠が不足すると、疲労感の持続、肌荒れ、免疫低下などが生じやすくなります。
ノンレム睡眠は睡眠の前半に多く現れ、睡眠時間の約75%を占めるため、質の良い睡眠の基盤といっても過言ではありません。
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」は単に眠りの浅さ・深さの違いだけではありません。
役割や脳と体の状態が全く異なるため、それぞれの特徴を理解し、睡眠改善に活かすことが重要です。
脳の活動 | 活発(夢を見やすい) | 低下(休息・修復に専念) |
体の休息 | 不完全 | 完全 |
主な役割 | 記憶整理・感情処理・夢生成 | 成長ホルモン分泌・体の修復 |
睡眠深度 | 浅い | 浅い〜深い(4段階に分かれる) |
出現タイミング | 睡眠後半に増加 | 睡眠前半に多い |
レム睡眠とノンレム睡眠は、それぞれ異なる役割を持ち、どちらも欠かすことのできない“両輪”のような存在です。
良質な睡眠は「何時間寝るか」より「どんな質の睡眠をどれだけ取れているか」が肝心です。
理想の睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠のバランスによって決まります。
年代によっても理想的な割合は異なります。
新生児 | 約50% | 約50% |
成人 | 約75% | 約25% |
高齢者 | 約80% | 約20%以下 |
睡眠は約90分周期でレムとノンレムを交互に繰り返し、これを1晩で4~5回行うのが自然なサイクルです。
しかし、加齢とともにレム睡眠が減少し、浅い睡眠が増える傾向にあります。
そのため、高齢者ほど“睡眠の質”に着目した対策が求められるのです。
レム睡眠とノンレム睡眠の理想的なバランスが崩れると、私たちの体と心にさまざまな悪影響が現れます。
放置すると慢性的な不調や病気につながることもあります。
睡眠の質が悪くなると、脳の休息が不十分となり、注意力散漫や仕事の効率低下が起こります。
レム睡眠不足は感情の整理ができずイライラや不安が増す原因になります。
睡眠不足で食欲を調整するホルモンが乱れ、太りやすくなるリスクがあります。
ノンレム睡眠不足は免疫細胞の働きを鈍らせ、風邪や感染症にかかりやすくなります。
レム睡眠が不足すると、記憶の固定が不完全になり、学習能力が低下します。
このように、レム・ノンレムのバランスが崩れると、仕事や学業、対人関係にも影響が出ます。
対策には、生活習慣の見直しと共に“内側からのサポート”も重要です。
「しっかり寝ているのに疲れが取れない…」。
そんな悩みを解消するために、おすすめの睡眠改善策をご紹介します。
以下の7つの習慣を取り入れて、睡眠の質を上げましょう。
体内時計をリセットする最も効果的な方法が、毎朝同じ時間に起きること。これにより入眠もスムーズになります。
・38~40℃のお風呂に15分浸かる
・スマホ・PCは就寝1時間前までにオフ
・部屋の照明を暖色に変える
これらの“入眠儀式”が副交感神経を優位にし、深いノンレム睡眠を促します。
「寝たいのに眠れない」「途中で目が覚める」といった悩みには、GABAやセロトニンを増やす成分などの摂取が効果的です。
何を摂ればいいかわからない方は、「レム・ノンレム睡眠」の研究をもとに開発された睡眠サポートサプリも参考にしてみてください。
セロトニンを増やす「ラフマ」とストレスを軽減させる「GABA」で、“深い眠り”へ導くサポートはこちら >>詳しく見る
レム睡眠とノンレム睡眠は、それぞれ異なる役割を持ち、理想的な割合でバランスを取ることが健康な睡眠の鍵です。
睡眠時間の長さだけでなく、この質を理解し整えることが、毎日の疲労回復や集中力アップ、さらには生活習慣病予防にもつながります。
まずは、自身の睡眠パターンを見直し、質の良い睡眠を目指すことから始めましょう。
睡眠の質が向上すれば、日中のパフォーマンスも自然と上がり、人生の質も高まります。
睡眠の質を意識することが、健康で充実した毎日への第一歩です。