最終更新日:2025.05.16
「うちの子、なかなか寝てくれない…」「寝るのが毎日22時過ぎになってしまう」。
そんな悩みを抱えていませんか?
2歳〜5歳くらいの幼児期は、心も体も大きく成長する大切な時期。
その成長を支えるためには「良質な睡眠」が欠かせません。
しかし、現代では生活リズムが乱れやすく、寝る時間が遅くなりがち。
質問サイトでも、幼児の睡眠に関する悩みや疑問が数多く投稿されています。
幼児の一日の睡眠時間は、昼寝も必要なら、何時間と何時間必要なんですか? 昼寝ができないとか、仮眠くらいしかとれないのはよくないんですか?
引用元:Yahoo知恵袋
幼児にも睡眠サイクルがあると思いますが、理想の昼寝時間の長さはどれくらいですか?
引用元:Yahoo知恵袋
幼児の寝る時間、22時はやはり遅いですか??この4月から、子どもの寝る時間が週3日22時頃になりそうです。残りの4日は20時前後です。幼児期に22時就寝は、体に支障が出ますか?
引用元:Yahoo知恵袋
今回は、2〜5歳の子どもにとっての理想的な睡眠時間や、寝る時間が遅くなることによる影響、今日からできる改善ポイントをご紹介します。
小さなお子さんの睡眠に関する悩みや疑問を抱いている方は、ぜひ最後までお読みくださいね。
この記事の執筆者
グリーンハウス株式会社
睡眠栄養指導士
小田 健史
健康食品業界で数々の商品開発や販促に12年以上携わる。
睡眠不足に悩まされ続けた自身の不眠体験から、一念発起して「睡眠栄養指導士」の資格を取得し、自らの知識と経験を基に機能性表示食品に登録された睡眠向上サプリ「睡眠体験」を開発。
現在、睡眠栄養指導士として多くの悩める方々へ睡眠の改善に関する情報を発信中!
<資格>
・一般社団法人 睡眠栄養指導士協会
睡眠栄養指導士® 中級
パーソナル睡眠アドバイザー®
・特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
健康管理士 一般指導員
目次
「うちの子、寝る時間が遅くて大丈夫?」。
そんな不安を抱える親御さんは少なくありません。
幼児期は心身の発達が著しい時期であり、特に「睡眠の質」と「適切な睡眠時間」が成長に直結します。
米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)や厚生労働省が公表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、
・1〜2歳児は1日11〜14時間(昼寝含む)
・3〜5歳は1日10〜13時間(昼寝含む)
の睡眠時間を確保することが推奨されています。
推奨される睡眠時間を確保するために、たとえば朝7時起床を基準に考えると、夜20時〜21時の間に就寝することが理想です。
21時までに寝ることで、成長ホルモンが活発に分泌される時間帯(夜22時から翌2時頃)に深い眠りを得やすくなります。
成長ホルモンは「深い眠り(ノンレム睡眠)」の間に多く分泌され、身長の伸び、傷の修復、免疫力アップに欠かせません。
2歳児〜3歳児は幼稚園や保育園などでの昼寝の影響もあり、夜の眠りが遅くなりやすい傾向があります。
実は、子どもの寝る時間が遅くなると、翌日の集中力や情緒の安定、さらには将来の学習能力にまで悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは「子ども 夜更かし 影響」「幼児 睡眠不足 落ち着きがない」などのキーワードに基づき、睡眠と心身の関係について詳しく解説します。
睡眠が不足すると、日中にぼーっとする、集中力が持続しないといった傾向が見られるようになります。
幼児は、毎日が学習や体験の連続。そのため、睡眠の質が悪いと新しいことを覚える力にも影響します。
睡眠不足の子どもは、ちょっとしたことで泣いたり怒ったりしやすくなることもあります。
情緒の安定は十分な睡眠によって支えられており、親子のコミュニケーションにも影響します。
「22時以降の就寝」が日常になると、子どもの体内時計はどんどん後ろ倒しになってしまいます。
その結果、朝の目覚めが悪くなり、登園・登校のリズムにも悪影響を及ぼす可能性があります。
幼児期の子どもが毎晩スムーズに寝つくことは、親御さんにとっても大きな課題です。
寝る時間が遅くなると、翌日の生活リズムや情緒にも影響が出やすくなります。
そこで、ここでは「子どもが早く眠れるようにするための具体的な3つの工夫」をご紹介します。
日々の習慣に取り入れやすく、無理なく続けられる方法ばかりですので、今夜から試してみませんか。
子どもは「いつも同じ流れ」が安心感につながり、自然と眠気が訪れやすくなります。
たとえば、
・毎晩同じ時間にお風呂に入る
・絵本の読み聞かせをする
・寝る前の軽いストレッチや深呼吸を一緒に行う
など、決まった順番で過ごすことで体も心も「これから寝る時間だ」と理解します。
毎日できるだけ同じ時間に起き、同じ時間に寝ることは、体内時計を整え、自然な眠気を誘います。
幼児の生活リズムが乱れると、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めやすくなったりする原因になります。
朝は太陽の光を浴びる
朝起きたらカーテンを開けて自然光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜の睡眠ホルモンの分泌がスムーズになります。
昼寝の時間を管理する
2歳頃までは昼寝が長くても問題ありませんが、3歳以降は夕方の昼寝を避け、午後の早い時間に短めの昼寝を促すことが、夜の寝つきを良くします。
子どもが安心して眠れる環境づくりは、眠りの質を大きく左右します。
環境のポイントは以下の通りです。
部屋の明るさ
寝る30分前からは間接照明や暗めの照明に切り替え、目が覚めにくい穏やかな光にしましょう。
温度・湿度の調整
季節に合わせて室温を22〜26度、湿度は50〜60%程度に保つと快適です。
暑すぎたり寒すぎたりすると寝苦しくなります。
静かな環境
テレビやスマホの音、家電の作動音などの刺激をできるだけ減らし、静かで落ち着いた環境を整えましょう。
ホワイトノイズや子守唄も効果的な場合があります。
寝具の選び方
柔らかすぎず、子どもの体を適度に支える寝具を選ぶことも重要です。
寝返りがしやすい素材や、通気性の良いパジャマなども快眠に役立ちます。
これらの工夫は、すべて「子どもが自分の体と心のリズムを自然に感じ取る」ことを助けるものです。
大切なのは、無理をせずに少しずつ生活に取り入れていくこと。
焦らず継続することで、子どもも親も毎晩の寝かしつけが楽になり、健やかな成長を支える良質な睡眠が手に入るでしょう。
2歳や3歳の子どもがいると、夜中の授乳や夜泣きでどうしても睡眠が妨げられ、親の眠りが浅くなりがちです。
その結果、睡眠の質が低下し、疲労やストレスが蓄積。
日中のイライラや集中力の低下を引き起こし、育児への負担感も増えてしまいます。
この悪循環を断ち切るために、親自身がまず見直したいポイントをまとめました。
寝室の明るさや温度、騒音を調整し、眠りやすい環境を整えましょう。
遮光カーテンや耳栓、アロマなども効果的です。
スマホやテレビの画面から出るブルーライトは眠りを妨げます。
寝る30分〜1時間前は画面を見ないなど、リラックスできる習慣を作りましょう。
起床時間を一定にし、朝日を浴びることで体内時計が整いやすくなります。
無理のない範囲で、毎日の睡眠時間を確保することが重要です。
日中の適度な運動は夜の深い眠りにつながります。ただし就寝直前は避けましょう。
睡眠に良い影響を与える自然由来成分が配合されたサプリメントは、寝つきや眠りの質向上に役立ちます。
育児で疲れた親御さんの快眠をサポートし、翌朝の目覚めをスムーズにする手助けとなるでしょう。
子どもの睡眠リズムを守るためには、親の睡眠が大切。眠りの質を上げる睡眠サプリ >>詳しく見る
親の睡眠が整うことで心に余裕が生まれ、子どもの夜泣き対応や寝かしつけも落ち着いてできるようになります。
結果として、家庭全体の睡眠環境が良くなり、親子ともに快適な夜を過ごせるようになるでしょう。
子どもの睡眠環境や就寝時間は、日々の積み重ねで改善できます。
今すぐすべてを完璧にする必要はありません。
まずは、「寝る時間を毎日10分早める」ところから始めてみてはいかがでしょうか?
日々のちょっとした工夫の積み重ねが、子どもの健やかな成長に大きくつながります。
そして、その工夫のひとつとして、自然な眠りを助ける新しい習慣を取り入れることも、親の心と体のゆとりに直結するでしょう。